2017年3月の通信から

私の今住んでいる家は、ちょっと変な家です。お屋敷でもないのに玄関が遠く、ピンポンというチャイムの音に小走りに出ていくと、留守だと思った客が背中を向けて帰り支度をしています。居間に上がってもらった客が帰り際、玄関への方向を間違えることもたびたびです。しばらく忘れていましたが、これには訳があります。息子達が不登校で家にいたとき、以前のままの家は、玄関が居間のすぐ横にあり開口部が大きなガラス戸になっていて、居間の息子達が丸見えなのでした。ある日、ふと気がつくと、外からガラス戸におでこをくっ付けるようにして中を覗いている方が・・・。ペアガラスなのでそんな風に覗かないと、中の様子がよく見えなかったのです。でも、中から外はよく見えますので覗かれた側はびっくりでした。
そんなことがあり、言ってみればゆっくりひきこもれる家にするためのリフォームで玄関が遠くなりました。今、いい年の夫婦だけになってみると玄関が遠いのは不便で何とかしたいと考慮中です。不登校の子ども達が夜通し電気をつけていたので、不夜城のようだったわが家も、いつのまにか夜は電気が消えるようになりました。親の会も設立から28年になろうとしています。相変わらず不登校の数は増えていますが、最近例会に参加された方の話を伺うと、不登校に対しての学校の対応は昔のままのようです。受験のための出席日数が足りなくなるので30日の欠席にならないようにと言われ、お子さんは夕方に登校して先生とお話をしてくるとのこと。吐き気があるけど我慢してがんばっているようすに驚きました。「学校へ行きたい」という子どもの言葉をうのみにして無理をさせ、子どもの苦しみを長引かせた経験を持つ親は多いです。教師のよかれが本当に子どものためになるのかは、子どもの身近にいる親がしっかり考えたいところです。


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